うみへ日記

日本の古典を硏究してゐます。YouTube「神社のお話」といふチヤンネルもよろしくお願ひします。

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

口語訳 現代語訳 神道五部書 豊受太神御鎮座本紀 その二十七 天平󠄃賀(あめのひらか)

天平󠄃賀(あめのひらか)。天神の訓へに從ひ、土師物忌父宇仁(うに)の埴土(はにつち)をとつて、天平瓦を造る。諸󠄃神を敬祭し、宮ごとに八十口。柱のもとや諸々の木の下に置く。これは天下泰平の吉瑞である。諸󠄃神が寶器を受け入れるのである。 時に大佐…

口語訳 現代語訳 神道五部書 豊受太神御鎮座本紀 その二十六 心の御柱

心御柱。一名天御柱。また天御量柱。 所謂、天の四德、地の五行にかなひ、徑四寸、長さ五尺の御柱である。五色の絹を以て覆ひ、八重榊で飾り申し上げる。これぞ、伊弉諾伊弉冉尊󠄄の鎭まる所󠄃である。陰陽變通の本基である。諸󠄃神が化生した心臺である。すべ…

口語訳 現代語訳 神道五部書 豊受太神御鎮座本紀 その二十五 棟梁の文様

寶宮の棟梁の天表(あまつみしるし)の文樣 天照太神宮の形は日天尊󠄄位を象る。 止由氣太神宮の形は月󠄃天尊󠄄位を象る。 天神地祇八洲を輝かし、形體を利す。ゆゑに皇天は永遠にをられ、日月を配して地上の昏衢(こんく)を照らす。國家天地と共に天皇の御代…

口語訳 現代語訳 神道五部書 豊受太神御鎮座本紀 その二十四

聞くところによると、天地が分かれず、陰陽が分かれてゐない時を混沌と名づける。萬物の靈は封じられて虚空神と名づく。また大元の神といふ。また國常立神といふ。またの名を俱生神といふ。奥深い道理、萬物の源泉をなす氣がさかんな中、虚でありながら靈が…

口語訳 現代語訳 神道五部書 豊受太神御鎮座本紀 その二十三

皇天が倭姬󠄃内親王に託宣された。「それぞれの者󠄃たち、考へてみよ。天地が大冥の時、日月星の神姿を虚空に現した時のことである。神は足で地を履み、天御量(あまのみはかり)を中國(なかつくに)に建てて、来し方行く末、全土を見られた。天照太神は悉く…

口語訳 現代語訳 神道五部書 豊受太神御鎮座本紀 その二十二

また、神嘗祭の夜、宇賀魂の稻の靈を、初めて天つ水田の稻種の初穂を供進󠄃し、(赤丹穗にかむかひに)永遠の御饌と大神の廣前に山のやうに置き、讃える言葉を盡してお祭りした。天神がおつしやられた。「口女魚(黒鯛)と海鼠(なまこ)を供進󠄃してはならな…