うみへ日記

日本の古典を硏究してゐます。YouTube「神社のお話」といふチヤンネルもよろしくお願ひします。

2017-01-01から1年間の記事一覧

神道辭典

ゆき・すき 悠紀・主基 践祚大嘗祭に定められてゐる二つの祭祀のそれぞれの一方の系列に關する名稱で、ユキ・スキといふ。云々。悠紀の語源的意味は、古くから湯にて清まはる云々、主基は次、濯ぎ淸む、淸忌の御膳、齋城の助、日嗣の嗣などの意であるとして…

神祇辭典には

鈴屋の大人の濯ぎ淸めるの説と鈴木重胤先生の悠紀の次なる説とを兩論併記してゐたり。しかも鈴屋の大人の説を第一に持つて來てゐたり。いづれが定説ともいひがたくなりぬ。 神道辭典の田中初夫氏の意見はよりつばらかなり。田中氏は主基の語源について『悠紀…

神道大辭典によれば

スキ 主基 大嘗祭には悠紀主基の國を定めて云々「スキ」の義に就き濯ぎ淸むる意とも、また次の字を充てたるに依りて、悠紀に次ぐの義なりとも解かれてをる。『玉勝間』に、「次は借字にして云々」と見え、鈴木重胤は、「仕奉る物も事も、悠紀と少しも異なる…

玉賀都萬一の卷の悠紀主基

本居宣長全集第一卷に載る玉賀都萬一の卷 悠紀主基[五]にいふやう、 大嘗の悠紀主基の主基の事、書紀の私記に、師說ニ、齋忌ニ次グナリ、といへるより、今に至るまで、人皆此意とのみ心得ためれど、ひがこと也、かの説は、天武紀に齋忌此ヲ踰既ト云、次此ヲ…