口語訳 神道五部書 御鎮座次第記その十八 多賀宮

多賀宮一座

止由氣皇太神の荒御魂(あらみたま)である。伊弉諾尊が筑紫日向小戸橘檍原(つくしのひむかのをどたちばなのあはぎはら)に至られて、禊(みそぎ)された時、左目を洗はれて日の君主を御生みになつた。大日孁貴(おほひるめのむち)であり、地上では天照大神の荒御魂と申す。荒祭宮の神である。

 

また右の目を洗はれたことで、月の君主を御生みになつた。天御中主靈貴(あめのみなかぬしひのむち)である。地上に降臨されて止由氣皇太神の荒御魂と申す。これが多賀宮である。また、伊吹戸主神(いぶきどぬしのかみ)と申す。御神體は鏡である。この鏡は天鏡尊が造られた三面の鏡のうちの一つである。これは、伊弉諾尊が右手に捧げ持たれて月の神を産まれた時の、眞經津鏡(まふつのかがみ)である。