口語譯 天照坐伊勢二所󠄃皇太神宮御鎭座次苐記 其の一 大日孁貴の御誕生 未完成

天照坐皇太神一座 伊勢國度會郡宇治鄕五十鈴河上に鎭座する

 

記のいふ所では、伊弉諾尊が「我は地上を統治する優れた子を産まうとおもふ。」とおつしやられた。そこで左手に銅鏡*1をお持ちになつた。天鏡命の造られた三面の寶鏡である。

 

すると、お生まれになつた神がをられ、この神は大日孁貴(おほひるめのむち)と申し、別名天照大日孁貴と申し上げた。このお子樣は光り輝いてをられ、天地四方を照りとほされた。天地開闢の後、神は足で地をふんで行かれた。御身體の光は轉滅()して行き、天地は眞暗であつた。時に衆生を度すために、日月星が空に現れた。名づけて日神、月神とした。

*1:屋代弘賢本と日本書紀とでは白銅鏡